- 駐車場ってどうやって作るの?
- 見たことがないので想像がつかない。
- 手抜き工事や施工不良ってないのかな。
実は駐車場工事の8割が下地づくりで、目には見えない部分の工事が大きいです。なので、見えない部分をごまかしても、すぐには分からないことがあります。
私たちは愛知・岐阜の【撤去工事と駐車場工事】を得意とする専門の職人です。なので、『○○を解体して駐車場を広げたい!』というのが得意な業者です。
ここでは実際の施工写真をもとに、正しい駐車場工事の手順をご紹介します。あと手抜きや不良施工を防ぐための具体的な対処方法も解説します。
正しい施工基準や注意事項を知ることで、いい業者さんを見分ける判断力にもつながります。
タップできる目次
駐車場工事の正しい施工と確認する方法
駐車場工事は一般的になじみがなく、初めての経験の人がほとんどだと思います。世の中のすべての業者さんが正しい施工で進めてくれればいいのですが、残念ながらそうではありません。
なので正しい施工基準を知って、ご自身で業者を見極める必要があります。
駐車場工事の8割が下地づくり
実は駐車場工事の約8割が下地づくりの工事になります。つまり、地中の目に見えない部分です。
- 土間コンクリートの構造
図)エクセル:費用構成8つの手順
- 下地づくりの重要性の説明
図)現場写真⇒土間の構造
駐車場の土間コンクリートは下地と合わせて20cmぐらいの厚みです。
10cmほど砕石を敷いて、10cm土間コンクリートになります。地盤の緩さによって、砕石の厚みを変更します。
枠)この下地づくりの良し悪しが、後々の陥没やヒビ割れにつながります。
施工不良や手抜きができる工程
目に見えない地中部分は、正直なんとでもゴマカシがきくので、出来上がってしまった直後では見抜くことはできません。なので、【下地づくりの作業を簡易にして安く仕上げる】ということをやろうと思えばできてしまうのが現状です。
手抜き・不良施工の代表です。
・砕石の厚みがうすい
・ワイヤーメッシュが少ない(ない)
・コンクリートの厚みがうすい
これらは生コンを流し込んだ後では判断つきません。『手抜き・不良施工ができる』ということを知っておくだけでも大事です。
打ち合わせ通りか確認する方法
悩み)現場でずっと見張れないし、どうすればいいの?
代表和田)施工履歴を残してもらうことが一番効果的です!
正しい施工手順か確認する方法は、写真撮影をお願いすることです。
お施主さんが現場でずっと監視するわけにもいかないでしょうから、証拠写真をお願いすることで施工不良は防げます。
ここで大事なポイントは、【事前の打ち合わせ通りかどうかの確認のため】ということです。
工事が始まってからいきなり『写真とっていて』と言うと、中にはその手間を面倒に感じる職人さんもいるかもしれません。
なので発注前の事前打ち合わせのときに、工程管理の一部として写真撮影をお願いする方がいいでしょう。
駐車場工事の正しい施工の手順
駐車場工事の正しい施工方法と手順を知る目的は、施工不良や手抜き工事を防ぐためです。
これらは数年後にコンクリートの陥没やヒビ割れにつながります。なので、選んだ業者さんからの情報が正しいかどうか判断できるようにしましょう。
①レベル測定(高さだし)
はじめに測量機器をつかって駐車場の高さや傾斜の勾配を決めていきます。これによって、車の乗り入れや雨水を排出するための傾斜が決まります。
このレベルがすべての作業の基準となるので、とても大事な工程です。
(この勾配が不十分な場合、駐車場に水が溜まり、滑りやすくなって転倒等の危険が生じます。特に、お子様や、ご年配の方がいるご家庭は注意が必要です。)
一般的な勾配は2~3パーセント(1mで2-3cm)です。
図)傾斜角度:参考石川デザイン企画
②掘削、残土のすきとり
駐車場の土間コンクリートは下地と合わせて20cmぐらいの厚みです。なので、最初に厚みの20 cm分の土をすきとる必要があります。
③砕石(下地材)転圧
このままではまだ地盤が柔らかいため、砕石を敷き、転圧機で締め固めます。コンクリートの下地づくりなんで、砂利の厚みが足りないとコンクリートを打設した後に【割れや陥没】のリスクが高まるので要注意です。
④型枠設置
型枠はコンクリートを流し込む枠組みのことです。駐車場工事では木製のものを使うのが一般的です。
この型枠の通りにコンクリートが固まるので、【曲がり・ゆがみ】は厳禁です。
⑤収縮目地の設置
収縮目地は、コンクリートの乾燥や膨張、振動による伸縮を緩める目的で使います。
設置する目安です。
・駐車場であれば10~15㎡(平米)ごとに1本
・設置する目安は、狭い通路などは、4~5mに1本
多数の目地を設けすぎると、土間コンクリート1スパン当たりの重量が軽くなり、車の荷重に対して耐久性が弱くなる可能性があります。目地を設置するスパンは、業者さんと話し合いましょう!
⑥ワイヤーメッシュ敷き
ワイヤーメッシュは車の重さに対する耐荷重の強度を高める目的で使います。つまり、割れや陥没を防ぐためです。
コンクリートの駐車場には、車両などの重さ1トン以上の負荷がかかります
ワイヤーメッシュ(鉄製の丸棒を網状に組み込んだもの)を敷き詰めます。太さは、5~6mmのものが最適です
黄色枠)
ワイヤーメッシュには太さ2mmほどの細いものもあります。やはり強度は弱いので使うのは控えましょう。
⑦コンクリート打設
ただし、コンクリートを打設する際、2つの注意点があります。それは、以下になります。
・ワイヤーメッシュがコンクリートの中心に設置する
・表面の【ならし】は3回以上
- ワイヤーメッシュの位置
コンクリートの厚みは、一般的に10cmです。その中心にワイヤーメッシュを持ってきます。コンクリートを流し込みながら、浮かせる作業が必要になります。
砂利の上にワイヤーメッシュを置いたままでは、コンクリートの下敷きになってしまい、本来の補強の役目とならないためです。
- 表面の【ならし】は3回以上
コンクリートの仕上げは、左官コテでならします。
この【ならし】作業は、職人さんによって仕上がりが大きく変わってきます。
- 生コンを均一に行き渡らせる
- しっかり押さえつけながら表面を整える
- 最後にキレイに表面を仕上げる
季節によって乾燥時間が変わるので、【ならし】の回数とタイミングには豊富な経験が必要です。
まとめ:ご自身で業者を見極めるために
世の中のすべての業者さんが正しい施工で進めてくれるわけではありません。なので正しい施工基準を知って、施工業者を見極める必要があります。
駐車場工事の正しい施工と確認する方法では3点について解説しました。
・駐車場工事の8割が下地づくり
・施工不良や手抜きができる工程を知る
・施工履歴は写真で残してもらう
正しい施工の手順でなければ、陥没やヒビ割れが起きる可能性があります。そんなトラブルを防ぐために特に注意してほしい点を具体的に解説しました。
・砕石を10㎝以上敷いてしっかり転圧すること
・ワイヤーメッシュの太さと設置位置
・生コンの【ならし】の回数とタイミング
また、多くの費用事例集から相場をつかむことは大切です。ここでは豊和で費用事例集をご紹介していますので、ぜひご参考ください。
» 参考:【名古屋】駐車場を広げるリフォーム工事の費用の相場と手順10選
お見積りを依頼するときは、業者さんを見るいい機会です。いろんな事例の費用の公開や、工事の注意すべきポイントなどをちゃんと説明してくれるかどうかを見極めましょう。
» 参考:【名古屋・愛知】駐車場工事のお見積り調査【お約束と注意点】